森昌子デビュー40周年記念コンサート「 ありがとう そしてこれからも…」を記念して、森昌子さんに独占インタビュー!
コンサートへの思い、そして40周年を終えた心境を伺いました。
━━━━━久しぶりの渋谷公会堂でのコンサートはのようなお気持ちでしたでしょうか。
約30年ぶりくらいでしたから、どんな風に変わってるんだろうと思いながら実はわくわくして楽屋へ行ったのですが、何の変化もなくあの当時のままの香りがして、すごく懐かしいという気持ちと、またここに来たんだなという思いでいっぱいでした。
━━━━━当時はどのようなイベントで渋谷公会堂に行っていたのでしょうか。
当時、歌謡界は黄金期で、各局で歌番組があり非常に盛り上がっていました。
渋谷公会堂は「歌のトップテン」などの生放送で来た思い出があります。
━━━━━今回、コンサートの千秋楽ということでどんな意気込みで臨んだのでしょうか。
遂に1年ここまでたどり着いてきたんだなという感慨深いものがありましたね。行った先々で、皆様が温かく迎えてくださったので、これで最後なのかと思うとちょっぴりさみしいなとも思ったし、よしこれで最後だから全身全霊こめてファンの皆様に歌をお届けしようとも思ったし、両方の思いでした。
当日は、並んで下さっているファンの皆様を見て、胸がいっぱいになりましたね。私のために来て、並んでくださってるんだって、胸が熱くなりました。
━━━━━緞帳が開く瞬間はどのような景色が見え、どのような気持ちなのでしょうか。
緊張していて極限状態ですね。でもイントロが鳴って、緞帳があがって、ファンの皆様のペンライトが見えたときは、ほっと一息つけるんですよね。私を応援してくださってるんだって思うと、少し緊張がほぐれるんです。その前は本当に心臓がバクバクです。ファンの皆様が家族のように思えるから緊張がほぐれるんですよね。
━━━━━今回のコンサートの構成についてはいかがでしょうか。
皆様に楽しんでもらえて、森昌子のショーを見てよかったと思っていただけるような構成にしたかったので、もちろん聴かせるところもあり、そしてちょっぴり笑いもあり、というような構成で、今の私を見ていただきたいという思いですね。そして、ふっと笑ってくださったり、和んでくださればいいなと思って、衣装を七変化してるんです。本当にあのセーラー服姿が評判が良くって(笑)。ファンの皆様は、「昌子さん」ではなく、「昌子ちゃん」って言ってくれるんですよ。それがすごく嬉しくて。そんなとき、本当に皆様から元気をもらっていますね。
━━━━━ご自身でも楽しみにしている楽曲はありますか。
「せんせい」ですね(笑)。皆様がどういうリアクションをしてくれるのか楽しみにしています。あとは後半で代表曲の数々を続けて歌うのが森昌子の見せどころだと感じています。
━━━━━コンサートではご自身の曲だけでなくカバー曲も歌っていらっしゃいますが。
昭和という時代には本当に数多くの名曲がありました。やはりその昭和の名曲たちをいつまでも忘れてはいけない、ずっと歌い継いでいかなきゃいけないんじゃないかなって思っています。どれだけ自分がそれに貢献できるかわかりませんけれども、若い皆様にも昭和にはこんな名曲があったんだというのを聞いていただきたいのでこれからも歌い継いでいきたいですね。
━━━━━今と昔で歌うことに関して変化はありますでしょうか。
20代の頃は、やはり歌に歌わされていました。自分の頭の中で一つのドラマを作り、その主人公になりきって歌わなければ歌えませんでした。やはり大人の歌が多かったですし、自分の体験したことのない歌を歌うわけですから、どうやったら歌を伝えられるかということで、一生懸命考えながら歌っていましたね。今は歌の持つ意味だったり、内容だったりがわかるようになりましたね。今はだから何も考えずに心から素直に歌っています。私の人生経験から出てくるものなんですよね。歌ってすごく深いなと思います。
━━━━━コンサートでは朗読がありましたが、どのような思いが込められているのでしょうか。
昭和という時代は戦争なくしては語れないと思うんですよ。こういうことがあったんだという真実を若い世代にも伝えていかなくてはならないと思っています。人間の過ちを若い世代にも、もちろん自分の子供にも伝えていかなければ。そうしなければ平和というものは一時的なものでしかない思っています。
━━━━━最後に、ファンの皆様にメッセージをお願いします。
ファンの皆様、スタッフの皆様のおかげで無事40周年を終えることができました。
でも振り返ってみますとこの40年は平坦な道ではなく、色々ことがありました。
皆さんも同じように、人生決して楽しい事ばかりではありませんよね。辛い事や悲しい事そして苦しい事も沢山ある。でもそんな時に私の歌が少しでも誰かの心を癒せたら、そして少しでも明日に向かって頑張ろうって気持ちになって頂けたら私は幸せです。
今まで支えてくださったファンの皆様への恩返しは、私は歌を歌うことしかないと思っています。ですから今、歌を歌う事は自分の使命だと思っています。これからの森昌子にご期待ください(笑)。